概要

　これまでにアポロ計画やスペースシャトル計画、国際宇宙ステーション（ISS）計画を通じて、1,000名以上の宇宙飛行士が宇宙ミッションを行っており、今後は有人月面探査を見据えたアルテミス計画なども予定されています。また、民間宇宙旅行などを掲げる宇宙ビジネスも実現しつつあります。そのような中、人類にとって健康的な生活を送ることは基本的な人権であり、宇宙環境においても同様です。様々な背景を持った人々が安全・安心に宇宙に滞在し、地上に帰還するには、多くの技術や人的支援が必須であり、医学面においてもチーム医療の下、医師以外にも看護師、理学療法士、検査技師といった幅広い分野のサポートが必要になるはずです。
　人類の宇宙滞在のヘルスケアのためには、宇宙環境の特殊性を理解し、かつ医学的知識・技術を実践できる人材育成が必要と考えています。また、精神心理面や倫理的観点からのサポートも必須であり、総合的かつ複合的に教育する必要があります。しかし、日本では宇宙医学に関わる医療者・研究者は少ないのが現実です。そのため本委託費事業では、実践的な知識・技術の習得を行い、将来の有人宇宙活動への支援において即戦力となる人材を育成する教育プログラムを構築し、それを実施します。

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